「他人から見た時に幸せそうに見えるか」を追求した結果、自分にとっての幸せを見失っていないか?
自戒をこめて覚え書き。
タイトルにもしているように「『他人から見た時に幸せそうに見えるか』を追求した結果、自分にとっての幸せを見失っていないか?」っていうのを、最近よく思っています。
Facebookに見る「俺、社会的に見たら幸せでしょ?」感
よく言われることですが、Facebookを見ると「食べ物・飲み会」「子供」「旅行」「パーティ」みたいな話題と写真が非常に多いです。
そういった話題は無難で、「誰が見てもいいと思うこと」であるがゆえに、いいね!が多く付きます。Facebookの世界観では、これらのことがポジティブな投稿であるわけです。そう、Facebookの世界観では。
しかし、「多くの人にとって幸せなことが、自分にとって一番の幸せなのか?」と。もちろん、幸せのかたちというのは、人によって違います。
でも、人というのは同調圧力とか見栄とかいろいろなものが働きますから、特にFacebookで自分を見せている人にとっては、「みんなによく見られたい」と思うわけです。
「郷に入らば郷に従え」と言いますが、まさに「Facebook村≒社会(特に米国的な)で善とされている行動」をシェアすることで、「俺、社会的に見たら幸せでしょ?」感を演出する。これがFacebookというゲームのルールの一つになっているのかもしれません。
「社会的に見たら幸せ」に、無理に近づくと不幸せになる
ちなみに自分はこの世で一番嫌いなイベントのひとつがバーベキューです。バーベキューって、なんでクソ暑い中で好きだか嫌いだかよく分からない人たちと好きでもない肉を好きでもない野外で食べなきゃいけないんでしょうか。まあ、いろいろ理由をこねくり回しますが、ほとんど理由なく嫌いです、バーベキュー。
バーベキューぐらいだったらまだマシなのですが、これが「パーティ」とか「旅行」とかになってくると、「えっ、なんで嫌いなの?すごく楽しいからやってみようよ!」みたいなことを言う輩が確実に出てきます。クラスでいうと学級委員長みたいな感じです。
繰り返しになりますが、「すごく楽しい」ことは人によって違います。ですから、もちろん他人を傷つけないという前提が満たされていれば、ほんとうであれば、すごく楽しいと思わないことを無理にする必要はないわけです。しかし、ある一つの価値観で正しいということをしないと、なんとなくきまりが悪いというか、自分が悪いことをしているかのように思ってしまいます。その結果、「社会的に見て幸せなことを幸せと思わない自分」に、とても悩むようになってしまいます。
もちろん、苦手を克服して楽しめるようになる、という視点も大事だと思いますが、こと趣味レベルの話で、わざわざ苦手を克服しなくても良いことになります。
こんなとても当たり前のことが、ときどき守られない局面があります。先ほど挙げた、学級委員みたいな人を見たことがあるならば、それが何よりの証拠でしょう。苦手を克服して社会が楽しいと思うことを楽しめるようにしてあげよう、それは本人にとって「大きなお世話」だったりします。
例外もある
とはいえ、じゃあ何でもかんでも自分の気ままに生きればいいのかよ、というとそうではありませんけども。例えば、「僕は赤信号で止まることがどうしても幸せだと思えないんです、だから自分の生きたいように生きる!」という人はお願いだから車を運転しないでほしいです。それに、自分を傷つけてしまうことが大好き、みたいな人も、余計なお世話かもしれませんが、その時良くてもあとで苦しいんじゃないかなと思います。
努力するということで更に自分の思って見なかったようなことが起こる、ということは結構あったりします。その努力は、もちろんなるべく楽しい努力であるべきなのですが、人間何もしないほうがラクだったりするので、どうしてもサボってしまったりするんですよね。このエントリは「努力なんかする必要はない」と言っているわけではなく、「何が自分にとっての幸せで、何が他人にとっての幸せなのか、ということをしっかり分けないと、努力しても幸せになれなくなっちゃうぜ」ということなんですね。
本当は富士山に登って日本の美しい景色を見たかったはずなのに、エベレストに登ってしまったら、登りきっても日本の美しい景色は見られないわけです。たとえ、エベレストに登ることのほうが難易度が高くても、です。
だから、自分が見たい景色は、どんな景色なんだっけ?ということをしっかりくっきり持ちたいなあ、と最近考えています。
あなたは、「他人が見た時幸せな自分」を目指してしまっていませんか?
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