星新一「つぎはぎプラネット」読了
- 作者: 星新一
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2013/08/28
- メディア: 文庫
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読了。
最初に星新一を読んだのは小学四年生の時だったと記憶している。新潮文庫の「おせっかいな神々」を読んで星新一のその平易でありながら斜め上をつくストーリー展開、そして何よりもショートショートと呼ばれる非常に短い文章で構成される物語に魅了された。まるで金平糖を食べているかのような贅沢な感覚を味わうことができた。刊行されている短編は全部貪るように読んだ。
今回出たのは、星新一の没後、単行本などで収録されていない、ソニーのPR誌だとか「小学四年生」だとかに掲載された作品をまとめて刊行したものである。
PR誌などに載せるものだけあって、警備機器の宣伝みたいな内容のわりと商業主義の匂いを感じさせるところもあって、そういう香りを感じさせない星新一作品を読んで来た人間からすると、新しいタイプの星新一の文章を読んでいるような感覚になる。
正直なところ、これは星新一大好きっ子ならという感じのコレクターズアイテム。が、好きな方はこういうのも出ましたので、是非。